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目次
外国人必見!面接の自己紹介と例文
まずは、外国人留学生をはじめとする方に、日本の面接で必要となる自己紹介の項目と例文を紹介します。
自己紹介として話す項目は、
・氏名、出身地、学歴
・留学理由
・言語スキルや経験
・趣味、特技
・アルバイト経験について
各項目が必ず必要なわけではなく、企業や面接によって必要な項目は変わります。それぞれの項目での例文と一緒に解説します。
氏名・出身地、学歴
面接の自己紹介では氏名と出身地、学校名といった基本的な情報を伝えます。これに関してはほとんどの面接で聞かれる事項と言えます。
【例文】
「〇〇大学◇◇学部●●学科4年の(氏名)です。出身は台湾の台北です。」
「〇〇大学◇◇学部4年の(氏名)です。中国の上海出身です。所属するゼミで××の研究をしています。現在は、●●のプロジェクトに取り組んでいます。」
「(氏名)と申します。出身はベトナムのホーチミンです。ベトナムの○○大学を卒業し、現地の日系メーカーの購買担当として資材調達や納期管理を3年間担当しておりました。」
留学生で新卒採用の場合は学部や学科について話しましょう。研究内容を簡潔に紹介しても問題ありません。転職の場合は学歴に加えて前職の紹介に軽く触れましょう。
留学・来日理由
外国人留学生の場合は、留学した理由を自己紹介に盛り込むと良いでしょう。ただ、あまり長くならないように話すことが大切です。
【例文】
「国際的な仕事がしたいと思い、学生のうちから国際交流の経験を積むために留学しました。日本に留学した理由は、アニメが好きだからです。」
「親戚が日本に住んでおり、小さい頃から日本の伝統文化や日本製品に親しみを感じて育ちました。さらに深く知りたいと考え、日本の文化を学べる大学に留学しました。」
など、「国際的な経験を積むため」や「日本の文化を勉強するため」など、勉強している内容や将来の夢に絡められると良いでしょう。
また転職活動の場合はなぜ日本で働いているのか、日本に来たきっかけはなにか、などを同様に話せると良いです。
どちらにしても「日本が好きだから」といった曖昧な理由ではなく、具体的なエピソードを添えられるとなお良いです。
言語スキルや経験
日本語能力試験(JLPT)のN2レベル以上やBJTビジネス日本語能力テストJ2以上を取得している外国人の場合は、言語スキルをアピールするのも良いでしょう。
また、英語を話せることも一つのアピールポイントです。ただ、自己紹介の時間によっては話す必要がない場合もあるため、アピールの場合は自己PRに盛り込むのもおすすめです。
【例文】
「日本語能力試験N2を取得し、さらなる日本語能力向上のため、必ず日本語のビジネス書を読んでいます。」
「母国の大学ではさまざまな国・地域の出身者とのコミュニケーション機会があり、様々な価値観に触れてきました。」
国際的な経験がある場合、伝えるのもおすすめです。滞在経験が母国や日本以外にある外国人留学生はエピソードに盛り込むのもおすすめです。
趣味・特技
自分の人間性を伝えたいなら、趣味や特技を盛り込むのも効果的です。特に個性的な趣味や特技があれば、面接官に興味を持ってもらえる可能性も高まるでしょう。
自己紹介に余裕がある場合はおすすめです。
【例文】
「趣味はギターで、△△△△△というアーティストの曲をよく弾きます。」
「特技はプログラミングで、○○という言語が得意です。」
特にゼミ研究やサークル活動などを積極的に行えなかった場合は、自己紹介に趣味や特技の話題を加えてみるのもおすすめです。
アルバイト経験
職歴の浅い方や新卒採用の場合、アルバイト経験を話すと仕事に対する姿勢や経験のアピールに繋がります。特に日本でアルバイト経験がある場合は、日本語能力や日本文化への理解度も示せます。
ただ、自己PRと同じになってしまう可能性もありますので、順序や話すタイミングを考慮して話しましょう。
【例文】
「コンビニでのアルバイトを三年間経験し、接客の中で多くの日本語を学びました。敬語や礼儀については自信があります。」
自己紹介でアルバイト経験について話す場合は、エピソードを絞って短く伝えましょう。
面接の自己紹介で気を付けたいポイント
面接で自己紹介をする際、簡潔に自信を持ってはっきり話すのがポイントです。事前準備も大切です。
事前に自己紹介の内容を考えておくと、緊張して話せなくなったり重要な項目を言い忘れたりする恐れもあります。事前に内容をまとめて声に出して何度も練習しておきましょう。
自己紹介で気を付けたいポイントを6つ紹介します。
長さは1分程度
自己紹介は30秒から1分程度で済ませましょう。
自己紹介が長いと、話の要点をまとめるのが苦手と評価される可能性もあります。また集団面接・グループ面接の場合、ほかの応募者の時間も考慮する必要があるため、なおさら自己紹介は短くまとめなければいけません。
「1分で自己紹介をしてください」「30秒程度で自己紹介をお願いします」と時間を指定される場合もあるので、時間を計って練習しておきましょう。
自信をもってはっきり
緊張すると早口で話しがちになります。早口の人は、面接官からするとせわしない人だなと思われるなど、あまり良い印象ではありません。
特に外国人の場合、早口で日本語を話すと、発音が不明瞭となりがちで伝わりにくくなってしまう可能性もあります。
緊張して声が小さくなったり、焦って早口になったりして日本人面接官が聞き取れないといった事態を避けるために、、話し始める前に一度深呼吸をするのが効果的です。
自己PRとは違う
自己紹介と自己PRを混同しないように注意が必要です。自己紹介は、自分の基本的な情報、いわばプロフィールを簡潔に伝えるのが目的です。
自己PRでは自分の長所やスキル、これまでの経験をどのように仕事に役立てられるかなどを面接官へアピールすることが目的となります。
自己紹介に時間を掛け過ぎて自己PRのような紹介になってしまうと、意味を理解できていないのではないかとネガティブな印象に繋がる恐れがあります。
日本に対する思いや仕事に対する熱意は、自己紹介ではなく自己PRの時間でじっくりと伝えると良いでしょう。
適度にアイコンタクトを
自己紹介に限らず、面接においては適度に面接官とアイコンタクトを取りながら話すと良いでしょう。
日本では、相手の目をじっと見続けるのは高圧的で失礼だと考える文化がありますが、全く目線を合わせないのは消極的で自信がないという評価に繋がりかねません。
そのバランスが難しいと感じる外国人の方は少なくありません。適度にアイコンタクトを取るコツは、文章の最初と最後で相手の目を見るようにすることです。
目線があちこち移動し続けていると、落ち着きがない印象になってしまうので注意しましょう。
ネガティブな発言は避ける
自己紹介ではネガティブな発言は避けましょう。日本には謙虚さを美徳とする文化がありますが、面接でネガティブな発言はNGです。
「〇〇のような仕事はやりたくない」「〇〇のような人が苦手・嫌い」といったネガティブな発言は自己主張が強いと捉えられてしまう可能性もあるので避けるのが無難です。
同様に、自慢話ばかりする人に対し嫌悪感を抱く傾向にあります。そればかりにならないように注意しましょう。
「以上です」で終わらせない
自己紹介の最後には、「本日はよろしくお願いいたします」と言ったあとに、軽くお辞儀をするのがおすすめです。
自己紹介の終了を示すとともに、あいさつの言葉を付け加えることで、より丁寧な印象になります。「以上です」という言葉で終わってしまうとあまり良い印象ではないので、その後にあいさつの言葉を付け足すイメージで終わりましょう。
外国人が面接で自己紹介を求められる理由
エントリーシートにも自己紹介は書くのに、どうして面接では改めて自己紹介を求められるのでしょうか。
そこには、以下の理由があります。
・場を和ますため
・人柄を知るため
・日本語レベルを確認するため
それぞれ解説します。
場を和ますため
面接では、まったく見ず知らずの学生同士が横並びに並んだり、面接官と一対一であったりと緊張しがちな空間です。
他人の自己紹介を聞いたり、まずは自分の自己紹介から始めることで親近感も湧いたり、アイスブレイクとなって面接特有の固い空気を緩和させると考えられています。
人柄を知るため
面接官は、直接話すことにより人柄を確認しています。外国人である、留学生であるということに関わらず行われていることです。
明るくはっきりと話すことを意識すると元気な印象に繋がり、相手の顔を見ながら話せば誠実な印象に繋がります。日本に対する想いを話すことができると、親近感や意欲に繋がります。
日本語レベルを確認するため
面接官は、自己紹介を通して外国人求職者や留学生の日本語レベルを確認しています。日本語能力を示す資格を持っている場合は、自己紹介で伝えるとより良いでしょう。
ただ日本語レベルが低いから不採用とは限りません。誠実さや素直さといった人柄を重視する企業は多いです。
日本語に自信がない場合は、現時点での日本語レベルを伝え、入社後に日本語の勉強をする意欲があると示すことでプラスに伝えられるでしょう。
日本の面接の流れと聞かれる質問
日本での就職・転職活動の面接を突破するために、日本の転職面接に基本的な流れを知っておきましょう。
面接は
①自己紹介
②経験、スキルについての質問
③転職理由についての質問(転職の場合)
④志望動機についての質問
⑤逆質問
の5つで構成されることが多いです。企業によって流れは異なることもありますが、面接は以下のような流れで進むことが多いでしょう。
自己紹介を除いたそれぞれで聞かれる質問や回答例を紹介します。
経験、スキルについて
基本的には、履歴書や職務経歴書、エントリーシートに記載がある箇所を中心に質問をされます。
入社後にどのような活躍ができるかをチェックしています。前職がある場合は職務内容だけでなくどのような点を工夫して取り組んできたのか、過去の自分の行動に対して理由を伝えられるように意識しましょう。
就職の場合は、日本語のスキルや他に取得している資格、学生時代に力を入れた事やアルバイト経験について述べても良いでしょう。
【質問と回答例】
質問:①学生生活で力を入れたこと、経験をしたことで印象的なことは何ですか。②〇〇社へ入社した理由は何ですか。
回答①:学生生活では、ゼミでの○○についての研究に力を入れました。○○が今後世界中においてどのように広がっていくか、シェア率が上がっていくかについての研究を通して、日本と母国を繋げるテクノロジーについての知識を掴み、それを活かしての仕事に就きたいと思うようになりました。
回答②:私は、自社サービスを展開している企業を志望していました。自分の作ったサービスを直接ユーザーに届け、サービス改善をして、必要とされるプロダクトを作り上げたいからです。また興味のある教育業界のITサービスにチャレンジしたかったためです。ただ◇◇といった課題も感じていました。そのため▽のサービスを提供する御社を志望させていただきました。
(転職の場合)転職理由について
転職の場合において、入社後に早期退職をしないかどうか、ミスマッチがないかを面接官は確認をしています。
例えば転職理由が「残業が多い」という場合は、残業が多いから転職したい、と短絡的にせず、なぜ自分にとってマイナスなのかを伝えることが重要です。
残業が多く、業務後のスキルアップの時間が取れないからというように本質的な理由をまとめておくと良いでしょう。
転職理由と志望動機や将来のキャリアプランが繋がるようにまとめると好印象です。また転職理由に嘘をつくのはやめましょう。
【質問と回答例】
質問:転職しようと思ったのはなぜですか。
回答:現職とはまた違う、○○職に挑戦したいと考えているためです。現職では▽▽職として勤務をしていますが、××という理由から業務の発展に限界を感じています。○○職と協力し改善案も提案したところ、実現が不可能となってしまいました。異動願いも提案しましたが、人員の関係で異動ができないため、他社への○○職の転職を考えています。
志望動機
転職・就職において最も大切なのは、志望動機です。なぜなら、この会社でないといけないという熱意が伝わらないと採用には至らないためです。
自分の熱意や思いを伝えることを意識しましょう。なぜそう思ったかという理由を伝えることで、面接官にも思いが伝わります。
【質問と回答例】
質問:なぜ当社を志望しているのですか。
回答:将来で××のサービスを開発したいので、分野問はず進められるフルスタックエンジニアを目指したいと思っています。また自分の言語力や出身を活かして、海外のエンジニアとの橋渡し役にもなりたいと考えています。御社では、フルスタックエンジニアが大いに活躍し、サービス開発も行っている中で、海外との繋がりも展開中ということで志望させていただきました。
自己PR・逆質問
自己PRは既に説明した通り、自分を採用するメリットについて経験やスキルを交えて説明しましょう。
応募先の事業内容・業務内容・職務内容をしっかり調べていれば、自分の経験と合わせて自然とアピールできると思います。
逆質問は、応募者から企業に対し質問を行うものです。雇用条件の確認でも問題はありませんが、雇用条件の確認だけは良い印象ではないため避けましょう。
【質問と回答例】
質問:①自分の長所と短所を教えてください。②何か質問はありますか。
回答①:私の長所は、責任感が強いことです。サークル活動では、自分を中心に計画やイベントを仕切り、全員で最後まで取り組むことを大事にしてきました。短所は、一人で抱え込んでしまうことです。責任感が強い反面メンバーの遅れなどを自分で巻き取ろうと進めてしまうことも多く、そういった区切りや割り切る判断が苦手でした。その経験から、報連相を意識して遅れやミスの発生を防ぐようにしています。
回答②:入社後のスキルアップとして、○○の資格を取得したいと考えているのですが、資格の取得者はどの程度いらっしゃいますか。
日本の面接の特徴
日本の面接には、暗黙のルールやマナーがある場合も少なくないため、外国人が面接を受ける際は、日本特有の特徴を知っておくことが重要です。
日本の面接の特徴を解説します。
人柄・コミュニケーション能力を見られる
日本の面接では、応募者の人柄やコミュニケーション能力がよく見られています。
応募者の性格や価値観が自社に合っているかという点で人柄を確認し、上司や同僚と上手くやっていけそうか、自分の考えを相手に伝えられるかなどの点でコミュニケーション能力を判断されます。
自分がどのような人間かを面接官に伝えられるようなアピールを考えておくと良いでしょう。
面接時間は長め
日本企業の面接は海外より長い傾向にあります。選考が進んでいる場合は1時間ほど掛かることも多いので、あらかじめ知っておきましょう。
履歴書の項目を細かく確認し、人柄を見るために様々な質問をするため長くなるのです。趣味や特技など、直接仕事に関係がない内容を質問することも理由に挙げられます。応募者が自社の社風に合うか、長く働いてくれる人材かを判断しています。
服装やマナー重視
日本の面接では、社会人として相応しい服装やマナーであるかも重要です。
面接には、男女ともに黒のリクルートスーツと白いシャツを着て行きましょう。髪の毛が長い方は、後ろで1つにまとめるのがマナーです。
派手な化粧や香水の使用は避けて、清潔感のある身だしなみを心掛けることが基本となります。外国人でも、日本独自のビジネスマナーを把握しておくことが大切です。
確認されるビジネスマナーには、「開始時間の10分前には到着する」「入室時はドアを3回ほどノックする」などがあります。事前に調べておきましょう。
自己紹介・自己PRの書き方
エントリーシートや履歴書・職務経歴書において、日本語で自己紹介・自己PRを書く際の書き方や意識するポイントを紹介します。
自己紹介は、日本語学習の動機についても明記しましょう。日本語学習を始めたきっかけや具体的な理由も踏まえて、これまでの学習成果についてアピールできます。
そして、大学時代に学習した内容について記入しましょう。特に理系の方は研究内容についてアピールするとプラスに繋がります。
自己PRを書く際は、真面目です、努力家ですといった抽象的な表現だけで済ますのはやめましょう。具体的なエピソードを記入することが大切です。数字を使ってイメージできるPRが書けるとなお良いでしょう。
また志望動機と絡めて、入社したら会社にどんな貢献ができるか、どんな仕事にたずさわりたいのかも具体的に書くことも大切です。
企業研究を行った上で、会社の業務や理念に共感できることをPRすると良いでしょう。
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まとめ
外国人留学生の方や外国人で転職をする方に、日本での面接の流れや自己紹介について解説しました。
面接は緊張するものですが、練習と準備が成功のカギとなります。服装やマナーにも注意しつつ、就職・転職を成功させましょう!