転職を検討している人の中には、年収が下がることに対しての不安を持つ人も多いのではないでしょうか。 転職をして年収が少なくなった、というケースは珍しくありません。 ですが、年収えを下げないために意識するポイントなどがあり、年収減少を防げるかもしれません。 この記事をこれからの転職活動の参考にしてください。
目次
転職で年収が下がる人の割合
転職で年収が下がる人は約3割
厚生労働省が公表している令和3年度の「雇用動向調査結果」で転職者の年収変動状況が分かります。 例年あまり結果は変わらず、年収が上がる人と下がる人は同じくらいの割合となっています。
| 増加 | 34.60% |
| 減少 | 35.20% |
| 変化なし | 29.00% |
転職で年収が下がるのはどんな時？
未経験の業界に転職する時
転職前のスキルや経験が評価されにくいため、年収が下がってしまうことが少なくありません。 未経験者の採用は育成に時間かかることが予想されるため、経験者よりも待遇が低くなってしまいがちです。 また転職前後で役職が同じでも、業界によって給与水準に差があることも一つの要因です。
都市部から地方へ転職する時
地域によって給与に差があり、特に都市部は給与が高い傾向にあります。 そのため経験の有無や役職の高さに関係なく、年収の減少に繋がってしまうことがあります。
前職とは違う役職に転職する時
転職によって役職が変わることは多くあります。 役職は年収に大きな影響を及ぼす要素の一つです。 転職後に成果等を評価され、昇格することができれば、転職前の給与水準に戻ることも考えられます。
面接時に年収交渉できずに転職する時
転職活動が順調に進んでいくと、途中で企業と希望年収について調整することになります。 内定をもらいたいという不安から自分の希望を通せないと、後々年収が低いことに公開するかもしれません。 しっかりと自分の希望を企業に伝えて対応してもらい、年収ダウンを防ぎましょう。
賞与や通勤手当等の確認不足で転職する時
求人情報の給与だけ見て転職してしまうと、一見年収が上がるように思えても逆に下がってしまう場合があります。 ボーナスや住宅手当、通勤手当などの有無はかなり重要です。 月々の給与だけにとらわれずに詳細まで確認するようにしましょう。
労働時間が短くなる企業に転職する時
基本給が同じでも、残業時間の長さによって時間外労働手当分が増えるかどうかに差が生まれます。 近年の働き方改革で残業を減らそうという動きを徹底している企業には注意が必要です。 転職後の残業時間の減少で、年収が下がる可能性が大いにあります。
転職で年収が上がるのはどんな時？
業績が好調の企業へ転職する時
業績が好調な企業は、人件費に高く投資することができるため、高い年収に繋がります。 転職先の業績は私たちの給与に大きく影響します。 需要の大きな市場に関わる転職先を選ぶことで年収が上がる可能性が高まるでしょう。
経験を活かせる業種に転職する時
前職で培ったノウハウやスキルを活かせる業種に転職することは年収アップが期待できます。 同業種であれば、基本的な業務に大きな変化がないため、即戦力として高く評価してもらえるかもしれません。
20代後半～30代前半で転職する時
特にこの年齢は、企業側から仕事に対する熱意・意欲が期待されています。 前職の色にも染まり切っておらず、伸びしろがあると見てもらえます。
スキルを身につけてから転職する時
資格を取得したり、プログラミングスキルを身につける、などをしてから転職すると即戦力人材として給与が上がりやすいです。 自分のスキルをアピールすることで良い待遇で転職できる可能性が上がります。
年収が下がっても転職するべきケース3選
年収が下がるからと言って、一概にその企業に転職しない方がいいとは言えません。 年収以外にも企業に対して求める条件はあり、しっかり考慮するベきです。 以下で起こりえるケースを紹介します。 これからの企業選びの参考にしてください。
働きたい環境が整っている時
自宅からの距離等を含む勤務環境や、その企業の雰囲気が自分の希望に合うことはあまり多くありません。 年収が下がったとしても、負担のない労働ができるのであれば転職して良かったと思える可能性は高まります。
転職先で身につけたいスキルがある時
身につけたいスキルがあり、それが転職することで実現できるのであれば転職がおすすめです。 特に異業種への転職は厳しい面もありますが、新たなスキルが身につき、仕事への満足度へ繋がります。
労働時間や勤務制度の融通が利く時
ワークライフバランスを意識する人が多い今、仕事とプライベートの両立ができる環境は年収の高さには代えがたいという考え方は少なくありません。 子育てや介護等との両立に対して理解がある企業は年収の多さとはまた違った価値であるでしょう。
転職で年収を下げないポイント
給与水準の高い業界への転職
市場規模が大きく、利益率の高い商品やサービスを提供している業界を選ぶと良いでしょう。 単価が低く人件費や土地代等にお金がかかりやすい飲食行は高年収が目指しにくいと言えます。 医療業界などの給与水準が高い業界への転職は、年収アップが望めます。
給与交渉
自分のスキルや経験から、給与を上げる価値のある人材だということをアピールします。 ですが、内定前に給与交渉を行うと合否に影響が出てしまう場合があるので注意が必要です。 内定後に行うか、転職エージェントに代行してもらうことをおすすめします。
前職の給与への考慮を受ける
求人には「前職の給与を考慮」と書かれたものがあります。 この場合、基本的には前職と同程度の年収に決まるため、年収が下がる心配がありません。 ですが、未経験への転職の場合は、前職が評価されることがないため。考慮が受けられないことに注意してください。
自分の市場価値を知る
自分のスキルや経験を整理して、適正年収や市場価値を知っておくことが大切です。 その結果があれば、自分の力を最大限活かせる業種を把握でき、年収アップにも繋がります。 市場価値が低いことが分かった場合でも、転職前に資格を取ろうと思うきっかけになるでしょう。
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まとめ
転職で年収が下がってします人は全体の3割ほどいることが分かりました。 転職先に求める条件にもよるため、不安になることはありません。 事前の準備や企業に対しての対策をしっかり行えば、年収アップにも繋がります。 年収が全てではありませんが、少しでも好待遇な企業に勤められるようにしていきましょう。